宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

世界一周

世界最南端の街、ウスアイアより。

最近旅の速度が日に日に早まってきていて、ブログ更新が全く間に合いません。 現在は既に南米。 スペインを堪能したあと、南米のウルグアイへ渡り、そこからアルゼンチン、ブエノスアイレスへ。 さらに南下を続け、パタゴニア地方に突入。 すさまじいばかり…

サハラ砂漠。星空をラクダでゆく。

アトラス山脈を越えたワルザザードというまちで一泊した後、強行で砂漠へ行った。 当初は行くつもりがなかったのだが、アトラス山脈を越えた辺からサハラの方を眺めると、ぼうっと砂漠色の大地と青空が交わっていた。 それを見ていると急に行きたくなった。 …

マラケシュ。うざいと噂の国に来る。

3大うざい国、インド、エジプト、そしてモロッコ。 旅人の間でまことしやかにささやかれているコレ。 ロンドンからマドリードまで、世界一周券を使って飛び、マドリードからモロッコのマラケシュまで別便を購入して飛んだ。欧州には格安航空会社がいくつか…

ロンドン。

ロンドン、ヒースロー空港から街へ向かうまでの地下鉄。 車内には多種多様な人種が混ざり合っていた。 白人、黒人、インド人、東洋人、東南アジア人、インディアっぽい人。 あたりまえだが皆ごく当然のように混ざり合っている光景に少し驚いた。 ギターを弾…

ヘルシンキ。芸術の秋を満喫する。

ヘルシンキ滞在中、もっぱら美術館やアート系の博物館などをまわった。 残念なことに美的センスに恵まれなかった自分ではあるのだが、いろいろ見てまわれば少しは分かった気になるのではないかと淡い期待を抱いていた。 美術、建築、芸術、、、うん、結局よ…

ヘルシンキ。美しき北欧の街。

空港に到着したときから既に、先進国のニオイをぷんぷんに放っている。 そして物価も先進国。バカ高い。350ミリ缶ジュースが平気で2ユーロ。(300円)殺す気か。インドで一泊二食付でいける。 アジアでセコセコやっていた節約なんて悲しくなるほどに金がぶっと…

ブダペスト。飽きが生じる。

ハンガリー、ブダペストへ戻った。 堂々たるヨーロッパの街並みを闊歩する。 やはりこの街も世界遺産で、あちこちに巨大なバロック風というのだろうか、立派な建築物が威を放っている。 ドナウ川にはこれまた立派なくさり橋がかかり、夜はきらびやかな風景を…

クラクフ。アウシュビッツをまわってみる。

ポーランドのクラクフに来た。 アウシュビッツ収容所跡を見るのが目的だった。 そこは20世紀最大級の負の遺産。第二次世界大戦中、ユダヤ人をはじめ、150万人もの人々がナチスドイツによって虐殺された。 現在ではこの収容所跡は博物館として公開されて…

ベオグラード。爆撃ビルを眺める。

ブルガリアのソフィアから、セルビアのベオグラードへ。 早朝発のバスは暴風と風に打たれながら国境を越えた。 真冬のような風が吹く。 ヨーロッパといってもこのあたりは田舎で、風景の8割ほどはただっぴろい牧草地などの景色が続いている。 ベオグラード…

ソフィア。初ヨーロッパ。

人生初ヨーロッパ。 ついにブルガリアに上陸である。 ようやくみなさんの顔付きが[欧米系]になっていること、そして年頃の兄ちゃん姉ちゃんがトラム内でチュッチュと乳繰り合っているのを見て、ああ、俺はヨーロッパにやって来たんだなあ。と実感したのであ…

イスタンブール。やっぱりサッカーの試合を観戦する。

トルコ、といえば? サッカーなんですね。これが。 コレを観ずにはいられない。 早速イスタンブールをホームに置くチームの試合日程をチェックする。 すると、、、。 あるではないか! トルコリーグ、ガラタサライの試合と、その2日後にフェネルバフチェの…

イスタンブール。西と東の交差点を歩く。

早朝のイスタンブールは肌寒く小雨が降っていた。 ボスポラス海峡も薄暗い印象を残してくれる。 巨大なバスステーションから抜け出すことができず、ついにタクシーに頼った。 整備された高速。ちょこまか動くメーター。 あっという間に3000円近くにまで…

カッパドキア。駆け足で世界遺産を巡る。

シリアを越えてからタイトな日々が続いている。 シリア北部のアレッポを午後に出て、タクシーで1時間北上してトルコに入国である。 入国はじつにあっさりとしていて、トルコ側にあるデューティーフリーの店構えがこれまでのどの国のものよりも立派だ。 アレ…

トリポリ。危険地帯をゆく。

ベイルートから北へ90キロほど北上すると、トリポリというレバノン第二の街に来る。 内戦の被害も少ないらしく、古いモスクや町並み、城なども残っていた。 旧市街の商店街は賑やかだったが、中央の公園にはやはり兵士の姿がたえないし、警察車両も多い。 …

ベイルート。戦争の傷跡をみる。

ガンバの試合のあった街、ホムスからレバノンへ向かった。 12人乗り合いのセルビスはなかなか埋まらず、二時間待っても6人しか集まらない。運転手はしぶしぶ車を走らせた。 シリアとレバノンの国境はとても簡素なもので、拍子抜けするくらいあっさりと入…

ホムス。ガンバ大阪シリアに舞う。

小学校5、6年のころだったように思う。 少し肌寒く、ジャンパーを着ていったのを覚えている。 幼友達2人と共に、神戸駅から2、3キロ離れた所にあった球技場へ行った。 いまのウ゛ィッセル神戸のホームスタジアムの場所だったように思う。 そこで初めてサッカ…

デリゾール。ユーフラテス河をのぼる。

ユーフラテス河を車窓から眺めつつ、もの思いにふけりたい。 その願望のみで、ユーフラテス河沿いのデリゾールという街までやって来た。 河以外には特に見るべきものもない街だ。 中心部から15分ほど歩くと、ユーフラテスに架かるデリゾール橋が見えてくる。…

ダマスカス。周辺の遺跡をまわってみる。

ダマスカスを中心に、周辺の村もまわった。 キリストが話していたというアラム語を今でも話しているという村、マアルーラ。 切立った崖に隠れるように村があり、1700年ほどの間どのようにキリスト教、言語を守り続けてきたのか。 教会の裏にある洞窟にはいか…

ダマスカス。世界最古の街を歩く。

ダマスカスは魅力的な街だった。 現存する最古の都市の一つで、紀元前3000年よりこの地に栄える。 旧市街の方へ向かってゆくと、まず城壁が見えてくる。 入り口を探してさらに近づいてゆくと、巨大なアーケード(スーク)の入り口がパックリと大きな口を開けて…

ジェラシュ。遺跡を観つつ、北上する。

アンマンに三度も舞い戻ってきて、ジェラシュの遺跡へ行く。 こちらも2000年前のもの。自分でもいい加減遺跡は飽きてきてるんじゃないだろうかと思っていたが、これはこれでよかったのだ。 肌色の巨大な石柱が立ち並び、例のごとくローマ劇場がそびえる…

ぺトラ。馬鹿でかい遺蹟を歩き回る。

ヨルダンに再入国してからは遺跡めぐりが続いた。 かの有名な世界遺産、ぺトラと、ローマ時代の遺跡、ジェラシュだ。 ぺトラはヨルダン南部、イスラエルに近い山岳地の合間に隠れた秘密都市。 なんでもあのインディージョーンズで有名らしいが、俺は知らない…

ダハブ。ラマダンに突入する。

ダハブには日本人が次々と吸い込まれてくる。 ここで再会を果たした日本人は数知れない。 ヨルダンのホテルで、エルサレムの宿で、チェンマイのお祭りで、インドのプリーで。 事前に示し合わせた訳ではないのに、次々と道端で再会を果たす。 友達になったイ…

ダハブ。紅海に潜ってみた。いや、泳いでみた。

紅海にある、ダハブ。 世界でも随一のダイビングスポット。 この海固有の生物も数多く、そして世界で一番ダイビングライセンス取得が安いらしい。 30メートル潜れるアドバンスで400ドル!安い!らしい。 しかしながら自分は諸般の事情によりダイビング…

カイロ。またまた宗教について考えた。

エジプト人のうち10人に一人がキリスト教徒だとは知らなかった。 彼らはエジプト独自のコプト教会に属しており、これまた歴史の古い宗派なのだ。 451年にキリストの神性をめぐって「異端」の烙印を受けてから、受難の歴史を歩んできたコプト教会。 時に…

カイロ。殺人的な暑さの中歩きまくる。

最近歴史的遺物に対する関心が枯渇しはじめている。 自分の中ではエルサレムでハイライトを迎えてしまい、ピラミッド見ても、「でかいねえ。」 で終わってしまう。 当初はここから南下して、「エジプトといえばルクソール、アブシンベル神殿でしょう!」とい…

カイロ。ピラミッドより人間のほうが、面白い。

さてエジプトなんだが、ここがまた非常に良く分からない。 ヨルダンのアカバから出るフェリーは、この間料金が値上げになり、40ドルから80ドルへ。そして余裕の10時間遅れ。 船中ではエジプト人が執拗にしゃべりかけてくれるが、すべてアラビア語。1…

エルサレム。自治区に行って、考えた。

イスラエルはやっぱりよく解らない。 ひとつの国の中に、ふたつの国がある。イスラエルとパレスチナ。 お互い存在を認めていなくて、おんなじ輪郭をした地図も、パレスチナ地図とイスラエル地図がある。 ヤドヴァシムという、ナチスによるユダヤ人大虐殺を扱…

エルサレム。主に2万円お布施。

自分にとって、エルサレム巡りほど待ち焦がれたものはなかった。 ヘブライ大学の留学生の男性からもらった聖書を手に、足が棒になるほど毎日歩きまくった。 キリストゆかりの地などで聖書をひろげ、そのくだりを読む。 ああ、この階段とか登ったんやね。 パ…

エルサレム。宗教の町を歩いてみる。

エルサレムはいわずと知れた宗教の聖地である。 金色の玉ねぎ形の屋根を持つ岩のドームは、イスラムの聖地。 そのすぐ隣には2000年前に破壊されたユダヤの王宮の跡地でありユダヤ教の聖地、嘆きの壁。 キリストが処刑され、墓が立つキリスト教の聖地、聖…

エルサレム。魔の国境を越える。

世界で最もややこしいと思われる国境越え。イスラエル。 エルサレムにあるヘブライ大学に短期留学するという男性とともに、ヨルダンのアンマンからミニバスで国境へ向かう。 東へ40キロほど行くと、あたりが急に荒れてくる。 その道をさらに突き進むと、「…