宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

2008-01-01から1年間の記事一覧

デリゾール。ユーフラテス河をのぼる。

ユーフラテス河を車窓から眺めつつ、もの思いにふけりたい。 その願望のみで、ユーフラテス河沿いのデリゾールという街までやって来た。 河以外には特に見るべきものもない街だ。 中心部から15分ほど歩くと、ユーフラテスに架かるデリゾール橋が見えてくる。…

ダマスカス。周辺の遺跡をまわってみる。

ダマスカスを中心に、周辺の村もまわった。 キリストが話していたというアラム語を今でも話しているという村、マアルーラ。 切立った崖に隠れるように村があり、1700年ほどの間どのようにキリスト教、言語を守り続けてきたのか。 教会の裏にある洞窟にはいか…

ダマスカス。世界最古の街を歩く。

ダマスカスは魅力的な街だった。 現存する最古の都市の一つで、紀元前3000年よりこの地に栄える。 旧市街の方へ向かってゆくと、まず城壁が見えてくる。 入り口を探してさらに近づいてゆくと、巨大なアーケード(スーク)の入り口がパックリと大きな口を開けて…

ジェラシュ。遺跡を観つつ、北上する。

アンマンに三度も舞い戻ってきて、ジェラシュの遺跡へ行く。 こちらも2000年前のもの。自分でもいい加減遺跡は飽きてきてるんじゃないだろうかと思っていたが、これはこれでよかったのだ。 肌色の巨大な石柱が立ち並び、例のごとくローマ劇場がそびえる…

ぺトラ。馬鹿でかい遺蹟を歩き回る。

ヨルダンに再入国してからは遺跡めぐりが続いた。 かの有名な世界遺産、ぺトラと、ローマ時代の遺跡、ジェラシュだ。 ぺトラはヨルダン南部、イスラエルに近い山岳地の合間に隠れた秘密都市。 なんでもあのインディージョーンズで有名らしいが、俺は知らない…

ダハブ。ラマダンに突入する。

ダハブには日本人が次々と吸い込まれてくる。 ここで再会を果たした日本人は数知れない。 ヨルダンのホテルで、エルサレムの宿で、チェンマイのお祭りで、インドのプリーで。 事前に示し合わせた訳ではないのに、次々と道端で再会を果たす。 友達になったイ…

ダハブ。紅海に潜ってみた。いや、泳いでみた。

紅海にある、ダハブ。 世界でも随一のダイビングスポット。 この海固有の生物も数多く、そして世界で一番ダイビングライセンス取得が安いらしい。 30メートル潜れるアドバンスで400ドル!安い!らしい。 しかしながら自分は諸般の事情によりダイビング…

カイロ。またまた宗教について考えた。

エジプト人のうち10人に一人がキリスト教徒だとは知らなかった。 彼らはエジプト独自のコプト教会に属しており、これまた歴史の古い宗派なのだ。 451年にキリストの神性をめぐって「異端」の烙印を受けてから、受難の歴史を歩んできたコプト教会。 時に…

カイロ。殺人的な暑さの中歩きまくる。

最近歴史的遺物に対する関心が枯渇しはじめている。 自分の中ではエルサレムでハイライトを迎えてしまい、ピラミッド見ても、「でかいねえ。」 で終わってしまう。 当初はここから南下して、「エジプトといえばルクソール、アブシンベル神殿でしょう!」とい…

カイロ。ピラミッドより人間のほうが、面白い。

さてエジプトなんだが、ここがまた非常に良く分からない。 ヨルダンのアカバから出るフェリーは、この間料金が値上げになり、40ドルから80ドルへ。そして余裕の10時間遅れ。 船中ではエジプト人が執拗にしゃべりかけてくれるが、すべてアラビア語。1…

エルサレム。自治区に行って、考えた。

イスラエルはやっぱりよく解らない。 ひとつの国の中に、ふたつの国がある。イスラエルとパレスチナ。 お互い存在を認めていなくて、おんなじ輪郭をした地図も、パレスチナ地図とイスラエル地図がある。 ヤドヴァシムという、ナチスによるユダヤ人大虐殺を扱…

エルサレム。主に2万円お布施。

自分にとって、エルサレム巡りほど待ち焦がれたものはなかった。 ヘブライ大学の留学生の男性からもらった聖書を手に、足が棒になるほど毎日歩きまくった。 キリストゆかりの地などで聖書をひろげ、そのくだりを読む。 ああ、この階段とか登ったんやね。 パ…

エルサレム。宗教の町を歩いてみる。

エルサレムはいわずと知れた宗教の聖地である。 金色の玉ねぎ形の屋根を持つ岩のドームは、イスラムの聖地。 そのすぐ隣には2000年前に破壊されたユダヤの王宮の跡地でありユダヤ教の聖地、嘆きの壁。 キリストが処刑され、墓が立つキリスト教の聖地、聖…

エルサレム。魔の国境を越える。

世界で最もややこしいと思われる国境越え。イスラエル。 エルサレムにあるヘブライ大学に短期留学するという男性とともに、ヨルダンのアンマンからミニバスで国境へ向かう。 東へ40キロほど行くと、あたりが急に荒れてくる。 その道をさらに突き進むと、「…

死海。ほんとに浮きます。

いくら塩分濃度が濃いからって、そない浮かへんやろう。 とたかをくくっていたが、入水してみるとまるでアメンボにでもなった気分である。 死海へ行ってきた。 アンマンからタクシーで1時間半。日本人5人でチャーターする。 海抜はマイナス400メートル…

アンマン。みんな優しいです。

アンマンは新しい。 1929年に首都となった。 そのせいか、他の中東の都市にあるであろう歴史の重みは感じない。 真新しいブロックの住宅が丘にひしめき合っている。 町の色は単調で、クリーム色の荒い土地と同化している。 古い建造物といえば、ダウンタ…

アンマン。道がツルツルです。

やってきた。 中東、ヨルダン。 空港を出る。 インドよりも落ち着いた雰囲気。 空港で知り合った同じ世界一周航空券を使っている男性と知り合い、彼とインフォメーションへ向かう。 インフォメーションのおじさんはめんどくさがりもせず、丁寧に場所を教えて…

アーグラー、マドゥーラー。インドらしさ。

インドといえば、タージマハール。 三ヶ月インドにいて、まだ見ていないことに気づく。 タージのあるアーグラーは、デリーの南東200キロに位置している。 時間が無い為、ツアーバスによるアーグラーツアーへの参加となった。 バスはエアコンつき。客のほ…

ラダック。アルチの壁画。

結局、レーを中心としたラダック地方の滞在は12日間ほどとなった。 ラマユルをはじめ、レー周辺の小さな村やゴンパ巡りを楽しんだ。 ラマユルからの帰り、ローカルバスを途中で降りて、アルチという小さな村のゴンパへ寄った。 11世紀に創建されたという…

ラダック。ラマユルお祭騒ぎ。

朝9時、次々とラダックの老若男女を満載したトラックやバスがラダックへ到着する。 人々は争うように広場へ向かい、場所を確保する。 さながら日本のお花見である。 会場についたころには、ごった返しの人々と、人員整理する僧侶たちの押し合いへしあいの攻…

ラダック。ラマユル、月の世界。

バスがうなり声を上げて坂道を駆け上ると、目の前には真っ青な空と岩と砂、切り立った崖。 まるで異世界。月の表面にでも着たかのようである。 レーから北西へ120キロ。ラマユル村へバスは向かう。 道の左側は底まで100メートルはあろうかという切り立…

レー。ここはインドやないね。

マナーリーから500キロ、人の気配のほとんどない険しい山道をバスで24時間。 死にそうになりながらたどり着いたそこは、まるで違う国だった。 レーのあるラダック地方は、行政的にはインドのジャンムー、カシミール州に属している。 しかしこの州が他の…

キーロンからレーへ!

朝5時、キーロンバスステーションからレー行きが出発する。 疲れているにも関わらず、夜はほとんど眠ることが出来なかった。 プラネタリウムばりの夜空に興奮したせいか。 夕焼けで空が赤く染まって、徐々に青、黒へと色をかえると、星が一斉に姿を見せる。…

キーロン。レーまであと400キロ。

早朝3時、宿の若造を叩き起し。無理やりチェックアウトし、バススタンドへ向かう。 小雨の降る路地は街灯で思いのほか明るい。 雨の中、レーへの最後の中継点の町、キーロンへ向かうローカルバスに乗り込む。 インド人との不毛な座席争いに打ち勝つも座席が…

マナーリー。帰国。

いやーー。 やっぱり別れは寂しい。 バラナシからネパール、再びインドと、約1ヶ月半共に行動した彼女と、ここでお別れ。 彼女は6ヶ月の旅を終え、日本へ帰国である。 一人でも面白いけど、二人の方がより面白いと実感した。 いろいろ食えるし、タクシー代…

マナーリー。軽井沢か。

インドの軽井沢、マナーリー。(軽井沢いったことないけど。) 中心部はえらい数のインド人とツーリストである。 バックパッカーの多くはここからさらに北上し、5000メートル級の山々を越えて、レーを目指す。 インドにありながらチベット文化の色濃い土…

ダラムサラ。時間がありません。

世界一周航空券の期限は、2月の上旬である。 こないだデリーにて、次のフライト、デリー~アンマン(中東ヨルダン)の予約をとったものの、8月9日で、あと2週間以上もインドに居るわけである。 ダラムサラから今夜マナリーというこれまた高地の町へ行き…

デリーからダラムサラへ。

むちゃくちゃ都会のデリーを深夜列車で抜け出した。 デリー駅の周辺地域は明らかに街の様相がやばい。 泥だらけの舗装されていない道を、裸足にボロキレ一枚で働いている人たちがいる。 はっきりとわかる人々の格差、ランク。 巨大なデリー駅の構内から、列…

デリー。また遅れやがった。

インドの列車はすげえ遅れる。 噂には聞いてたけど、ほんまに遅れる。 2時間、3時間はかなりマシなほうで、こないだのコルカタ~プリー間は15時間遅れである。 やりすぎやろ。 特に北部地域は、デリーに乗り入れる列車の数に対して、線路の数が圧倒的に…

プリー。ジャガンナートのお祭り。

プリーにある、ジャガンナート寺院。 ヒンディーの4大聖地のひとつであるという。 インドの神様や、宗教に関しては、記述しだしたらきりがないほどの多様性を持っている。 それなりの文章を綴ろうと思うと、いろんな文献を引っ張り出さねばならんけど、ひと…