宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

エコトレッキング。こんなん3。

 
 三日目、朝飯を食って出発だ。靴からサンダルへ。今日は川を上ってゆく。
 ここで昨日ウノをやったメンバーの何人かとはお別れだ。短い付き合いなのに、こんなに親近感が沸いてゆくのはなぜなんだろう。しっかりと握手を交わした。
 この川のぼりもかなりハード。岩がぬめって滑る。ところどころ、樹齢何年やねん!っていうぐらいでかい木が横倒しになっていたり、かなりの冒険気分を味わう。
 その冒険気分の締めくくりがすごかった!川を二時間ほど上ると、岩山が大きく口を開いていて、その真っ暗の口から水が吐き出されている。まさに「洞窟」。天井は高い、10メーターほどはあるだろうか。
 
 いままでもツアーや日本でも洞窟は見たことあったけど、どれも道があったり、手すりがあったり、明かりがついていたりするとこばっかりだった。しかしこの洞窟は荒々しく、闇が深いそしてその中を通う水の流れの音が深いベース音になって腹に響いてくる。
 ガイドたちは手に持っていた木の束に火をつけ、たいまつにして進みだした。水の中をゆっくりとパーティーが暗闇に入ってゆく。入り口はホールのように広く、進むにつれ天井が切り立つような道になってくる。懐中電灯をかざすとコウモリの群れが飛び交っている。すごい量だ。たいまつに照らされてコウモリたちの影が大きく揺れていた。
 出口は500メートルほど先であったか。突然川の流れが緩やかになり、野原が広がった。さっきまでのジャングルのような風景から一転、のどかな小川の風景へ変化した。
 そこでしばしの小休憩を取った後、山道を登る。俺たち日本人は息が続かない。あ、でもアユちゃんとチカちゃんは元気やったな、、、。登りきった時には体中汗でびしょびしょだった。
 山の小道を歩いていると、サックさんが突然立ち止まり、耳を澄ます。甲高いサルの鳴き声だ。おそらく場所は遠いが、一匹が鳴くと、ほかのサルが呼応する。そんなこんなのうちに休憩の小屋へついた。
 そこでほんの少しだが、ツアー参加者お互いのことを話した。ちかちゃんは歯科衛生士かなにかで、まさおさんは歯医者さんだ。そこでいろんなことを聞いたり、ちかちゃんのお姉さんのあゆちゃんは、今、自分のやりたことを見つめている感じだった。まさおさんの奥さんのまさよさんは、社会人になってから法律に興味がわいて、大学に入った。次は経営に興味があるらしく、こんどは夜間大学で学ぼうとしていた。
 多くの国で、がんばっているアジア人達を見ることができた。すごいなと思うやつもいた。でも、日本人もがんばってる。みんなそれぞれの場所で踏ん張ってる。そしてまさよさんのように、結婚して、子供がいて、それでも学ぶことに貪欲で。きっと年齢なんてのは、社会機能としての数字のみで、それに行動とか、やりたいこととかを制限したり、世間を気にするのって、かなりナンセンスなことなんやろうな。そんなことを、帰りのピックアップトラックの中で思った。

 チェンマイの市内に入り、プーエコトレッキングのオフィスに着いたのは18時ころであった。出してくれたビールをガッツリ飲んで、まさおさんと「やっぱいいっすねえ!!」とおっさんを決め込んで、疲れを癒す。その後かなり酔いがいい感じのときに、一人の40くらいの小ぎれいですこしポチャッとした白人男性がトレッキングツアーの説明看板を眺めていた。酔いに任せていろいろ話しかける。「めっちゃ良かったでーー!まず、、、、。」ああ余計なお世話。彼はオランダ人ドクター。しかしその男性がなかなかにエキサイティングしてくるではないか!それじゃあ一緒に飲もう!というのでティーさんとプーさんがビールを奥から持ってくる。ティーさんがツアーの説明をして、後はお前、たのむよ、と俺に振りやがった!でも俺もいい気分なのでちょーし乗っていろいろ話していると、オーストリア人男性2人が通りかかって、興味ありげ。さらに誘って、ちょっとした宴会に。結局彼らも参加することとなった。
 そのときプーさんとティーさんがある提案を。
「明日から俺らほかのカレン族の村回るけど、お前も来る?3泊4日で。ただでいいよ。出発は明日の7時ね。」
「えっ!?マジで!?おもろそうやなあ。じゃあ行ってみるわ!」
 と勢いもええところで色の良い返事をしてしまった。大して内容も聞かず。結局23時近くまで飲んで、さらにタイウェイゲストハウスでも仲間達と飲んで、午前2時ごろについに飲みすぎて眠りに落ちた。

チェンマイ寄ったら、
プーエコトレッキング http://www2u.biglobe.ne.jp/~remimin/ecotrek/newtrek.htm