宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

そんでまたタイです。



 プノンペンから14時間、バスを乗り継ぎ国境を越え、再びバンコクへと戻ってきた。タイの道は左側通行で、車も多くは右ハンドル。そのせいか、なにかホッとしたものを感じるのは俺だけか!?
 夜の21時半にカオサンで降ろされて、近くのゲストハウスへ。シングル150バーツ(450円)。かったいベッドとファンだけの部屋へ。
 近くのバーでは相変わらずのドンちゃん騒ぎ。席に着くなりそれぞれのビール会社のコスチューム着たおねーチャンがおのれのメーカーのビールをしきりに勧める。
「ジンハビール、みんな飲んでるのよー!さあ、あなたも!」
「あ、じゃあビアーラオね。」
「、、、、。だからーー」
「じゃあタイガービールね。」
「こいつ使えねえよーー!(たぶんタイ語でこういうこと言ってる)」
 飯もくそまずくて、なんとかビールで流し込んだ。
 カオサンにはこの手のお店がすごく多い。しかも値段が高い!ここで飲めば缶60バーツ。目の前のコンビニなら25バーツだ。
 
 だいぶんタイの物価に慣れてきたところで、その次の日(今日)この旅で最大の散財デーにしてやった。
 朝一に古本屋へ駆け込んで、
 
 地球の歩き方 最新版 200バーツ
 司馬遼太郎の本   50バーツ
 推理小説      50バーツ
 哲学小説      50バーツ
 よくわからん小説    50バーツ
 
 を買って、代わりに手持ちの本4冊を売り払う。(120バーツ)
 
 バスでセントラルワールドのバンコク伊勢丹へ。ここでどうしても買っておきたいものがあった。それが、CD付の英会話教材。
 旅に出てもうすぐ二ヶ月。以前と比べて英語が話せるようになってきた。それは必要に迫られてのことだったり、結構積極的に欧米人にしゃべりかけたりするからかも知れないが、多少の自信が出てきたのだ。あ、適当でもがんばって伝えてれば何とか会話できるもんやなと。
 しかしこうなってくると最近欲が出てきて、もっとしゃべれる様になりたいなあ!とムズムズしていたのだ。ラッキーなことに、覚えたフレーズを使える環境はどこにでもある。ドミトリールームや、ツアー参加中、おんなじバスの中、、、。
 日本では金を払って「しゃべる機会」をつくらなきゃならんところが、旅して楽しみながらその機会がタダで転がっているのである。使わない手はない。
 ところが、非英語圏の人の英語はわかりやすいが、英語圏の人はしゃべくりが速すぎてついていけまへん。これが実に悔しくて、なんとか話せるようにならんもんだろうかと思案していたのだ。
 そこで、いっちょここらで高い買い物だけど、教材とCDを買ってやろうかという決断に至ったわけだ。
 バンコク伊勢丹はほんとに日本の百貨店をそのまんま持ってきた感じ。フロアの配置や、照明なんかも近い。惣菜コーナーでは明らかにタイ人という人が、割烹着をきて「いらっしゃいませー。どうぞご利用くださいまっせーー。」と試食を配っている。
 某百貨店でいろんなとこで5年勤めていた私。ちょっと懐かしさと、そのせりふをタイ人のおばちゃんが言ってるのがおかしくて顔がほころんでしまった。
 その伊勢丹の6階に紀伊国屋があって、でっかい日本書籍のコーナーがある。のぞいて見たらあるわあるわ、タイ語、英語、中国語をはじめ、あらゆる種類の言語学習本、雑誌、小説、漫画などがそろっている。じゃっかん日本より高め。そこで、
 
 けっこう初級の英会話本CD付    600バーツ
 文法もついてるちょっとむずかしめの英会話本CD付   750バーツ

 を購入。高い買い物だ!
 さらに大きなショッピングモールのMBKへ行って、ポータブルCDプレーヤーを買う。ここの3階にはあらゆる電化製品の小売店が乱立している。もちろんほとんどの物に定価は付いていない。
 5件ほど値段を聞いて回る。CD、VCD、MP3、FM付が大体1350~1200バーツ、これにさらにDVDがついたやつ(見た目はCDウォークマン)は1800バーツだった。
 交渉を重ねる。いったん帰るそぶりを見せれば、あわてて100バーツ落とす人、絶対値下げはしない人、その人の持つラインがそれぞれ違うのがおもしろい。
 結局DVDは必要ないと判断して、

 CD、VCD、MP3、FMのつくやつ   1100バーツ
 マルーン5の一番新しいCD         100バーツ
 
 で購入した。
 思えばどんなみやげ物をみてもまったく興味がなく見ていたが、こんなに真剣に買い物したのは久しぶりである。
 現時点では収入源がないので、金を使うときにはほんとに慎重になる。
 ついでにバンコクのおおまかな物価はこんな感じで、

 タクシー初乗り  35バーツ、伊勢丹まででだいたい 75バーツ
 市内バス           伊勢丹までで      7バーツ
 カオサンの欧米系のレストラン   一食、ドリンク 120バーツ  
 ビッグマックセット                115バーツ
 屋台の鳥飯とスープ                 25バーツ
 水 500ミリ                    7バーツ
 アロンアルファ                   25バーツ
 Tシャツ                     100バーツ
 屋台のパイナップル                 10バーツ
 宿代                       100バーツ~   
 コピーCD(日本持って帰れまへん)        100バーツ
 アイポッドに1アルバムインストール         50バーツ      
 
 * 1バーツ=だいたい今、3.15円くらい

 こんな感じ。1日3000バーツ。約1万円の出費なんて久しぶり!でも、買い物のときは細かいところでもっと交渉をがんばれば、もすこし安くなる。
 ぼったくりの勧誘もわんさとあります。今度まとめます。小さいのから、大きそうなのまで。ホンマ、アジアはお人よしではやられちまうね。これからアジアを回る人、気をつけてください。特にベトナム。何回キレたか、、、。知らんところでぼられてたりしますから!俺がアホなんもあるけど。
 なお自分のぼられた話は後日アップします。といっても小額ではありますが。
 四面楚歌やで日本人!笑顔でお金請求!さすが微笑みの国タイ!ほくそえむ東南アジア!