宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

二回目サハラ砂漠。

サハラ砂漠は二回目なのですが、今回は砂漠の村、HASII LABIAD という村にあるWildness lodgeという宿に予約して行きました。

ここはノリコさんという日本人の方が経営されている宿なんですが、予約をしたのには他にも理由がありました。

この村へ向かうにはエルフード、リッサニという街を中継する訳なんですが、ここに待ち構えているガイドや客引きたちのやり口は世界でも指折りの汚さなのです。

何も知らないツーリストをバス停で待ち構え、半ば軟禁状態へ持っていって、高額のツアーを組ませるといったケースがままにあるわけです。

もちろんまっとうな客引きも居るのですが、たいがいはバス乗り場は邪悪なやつ等で満ちている。

今回もエルフードからリッサニへ向かう車では訳の分からんガイド連中に囲まれ、車を飛び降りて言い争うということもあり、やはり一筋縄ではいかなかった。ここいらは観光業が産業の大半だろうから、致し方ないのかもしれません。

で、宿なんですがここがかなり良い宿。

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砂漠はすぐ裏手にどかーーんと広がっているし、村も小さいのでとても静か。

外側は村にあるほかの家々と変わらない石造りなんですが、内装はノリコさんが選んだりオーダーしたモロッコ雑貨で埋められています。昨今人気のあるモロッコ雑貨、興味ある方もない方も、日本にはないかわいらしい造りに驚くんじゃないでしょうか。

ノリコさんの宿、Wilderness lodge

特にガイドブック等には載っていないのですが、口コミで徐々に広まっていったようです。

で、なんといってもから揚げとか、親子丼とか日本食を作ってもらえる!タジンタジンでうんざりしていた胃袋に、和風の味が染み入ります。

そしてノリコさんにお願いして、1泊の砂漠ツアーへ。

前回は雨に降られるという不運、まあベルベル人的にはラッキーらしいですが、そんなんで気温も低いし雨に打たれてガタガタ震えながらラクダにまたがるという思い出が一番だったのです。

今回はリベンジで天候の良い日を待って、僕と彼女とヤス君という3人の関西人で出発。

夕方にラクダが3体、宿に横付けされます。

ラクダは思ったよりも高くまた激しく動くので、ケツが痛みます。

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傾いた太陽の光が砂漠をオレンジ色に染めてええ感じ。

1時間半ほどラクダに揺られ、ノマドの村を越えたところで宿泊です。

砂地にマットを広げて、引率のおじさんの作るタジンを皆で食します。テーブルに立てるろうそくとタジンに向かって虫が飛び込んでくるのでまるで早食い大会のようになっていしまいました。

そのままマットに毛布を敷いて就寝するのですが、そのころには満天の星空があったりするわけで、流れ星なんかもバカンバカンみれる。

昼間の殺人的な暑さも夜になると心地よい気温に下がり、それで音楽なんかを聴いて眠っちゃったりなんかで最高でした。

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ああ、日本酒がほしい。

翌朝6時半ころの朝日を拝んで、再びラクダに揺られて宿へ戻ったのです。

腕はしっかり筋肉痛です。

やはり砂漠はいい!二回来た価値は充分ありました。