宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

帰国してから再出発。

1年かけて、世界一周。日本へ帰ってきてからは、なんとなく地に足が着いてないような心持でした。

 次はさてどうしようか、などと考えてるうちに、インドで知り合った彼女が、僕の帰国の10日後にはまたインドへ出発してしまいました。

 なんとなく彼女とも微妙なまま、とりあえずは働かなきゃなるまいと思って、大型電気店のパソコン売り場でインターネットの契約を取ってゆくお仕事に、短期契約で就くことができました。

 なかなかの体育会系のノリの仕事に少々戸惑いましたが、ちょうど1年ぶりの「労働」は、カラッカラの喉に水を流し込んでいくようにスガスガシい感覚で働けました。

 お給料も短期契約なのにかなり良くて、結局1ヶ月半でインド1年は生活できるくらいのお金を得ることができました。

 そのお金と、前回の旅行の余ったお金を使って、とりあえずインドに行くことにしてしまいまったのです。

 いろいろと方向性は考えたのですが、彼女とのことも微妙だったこともあったので、とりあえずインドに行ってからすべてを決めてみるか、と思ったのです。

 それに今更ながら英語ももう少し勉強したかった。

 留学できる資金もないし、それならオーストラリアで働きながら勉強できる、ワーキングホリデーなんていいんじゃないか、というのもありました。

 しかしながら正直旅行に対するテンションはかなり低いまま、帰国からちょうど2ヵ月後、再び日本を出てしまいました。

 関空からタイのバンコクへたどり着きます。タイはむあっとした暑さで覆われています。

 そしてカオサン通りは相変わらずのハイテンションで騒ぎまくっています。

 

 ソンクランという一年に一度の水掛祭りが近いせいか、観光客の数も多い。

 

 そこで去年共に水掛祭りを楽しんだ女の子と再会したり、それなりに面白かったのですが、窓のない部屋へ戻ると空気はじめじめしているし、扇風機はこもった空気をかき回すだけで、なんだか一刻も早くインドへ行きたくなってしまう。

 すぐに飛べるフライトを探して、旅行代理店をあたりまくったんですが、タイもソンクランの大型連休前のせいなのか、どのフライトも満席で、最も安い3500バーツでインドのコルカタまで飛べるエアインディアエクスプレスも、10日待たなければいけない状態。

 そして6件ほど当たって、ようやく翌日、デリー行きのジェットエアウェイズが一席だけ空きがあり、それで行くことにしました。

 10500バーツ。安く行ける便の3倍の値段でした。

 デリーには深夜に到着。悪得インド人ガイドたちの攻勢をかわし、次の日に列車でプリーへ向かいました。

 プリーはデリーから約1800キロ離れた、ベンガル湾に面した小さな町です。

 またジャガンナートという神様が祭られた寺院があり、毎年7月くらいに巨大な山車を引っ張ってゆく凄まじく盛大な祭りで賑わいます。

 去年この祭りを体験したのですが、本当に凄まじい。

 山車を引っ張ると罪が洗われるだかなんだかで、広い道路は人で埋め尽くされ、マリファナの臭いが立ち込めて、叫び声があちこちで上がり、異様な雰囲気をかもしていました。

 まさに命からがら人ごみから抜け出したのですが、大げさでなくて、実際その日、10人ほどがドミノ倒しの犠牲になって死亡していました。

 同じ宿の女の子は体に乱暴され、あざだらけになっていたし、一緒に行動した日本人のみんなもカメラや財布を無理やり奪われてました。

 まあ、のんきに参加できる祭ではなかったんですね。こういうのは建物の上から見学するに限ります。

 そのプリーには有名な日本人宿、「サンタナ」がありまして、そこで彼女と合流しました。

 

 そして、まあしばらく一緒に周ってみますか、ということになったのです。

 で、ノリでじゃーーモロッコでも行ってみる??となり、じゃーーついでに前回行けなかったスペインのバルセロナにも行ってみる??となり、じゃーーついでに通ってみたかったシルクロード中央アジア通って、中国行ってみる?

 勢いって恐ろしいですね。

 一応名目ではオーストラリアでワーキングホリデーして、、、ということになってるんですが、、、どう転ぶかわかりません。

 そんなわけで、今はモロッコに来ているのです。