宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

ニューヨーク。街歩き。

 ニューヨークの博物館をめぐってみる。

 まず度肝を抜かれたのが、自然史博物館だった。

 展示物の量は半端でないし、子供でもわかりやすいように動植物の生態系がわかりやすくパネルにまとめられている。

 プラネタリウムみたいな建物では、地球誕生の様を迫力ある3D映像と音響で見せてくれたし、クジラや恐竜の等身大の模型も迫力があった。

 

 あらゆる自然界と、深海の世界なども見事に体現されている。

 感じられる自然の百科事典のような所で、童心に返って楽しむことができた。

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 ごみ問題を取り扱っているブースでは、なぜか80年代くらいの日本の家庭が、「先進国のゴミの量」的な感じで写真つきで出されていて、おいおい、アメリカ。おまえんところも、大概ゴミの量すごいやろう、とツッコミ入れたくなった。

 メトロポリタン博物館は、世界中の歴史的古物を誇らしげに展示してある、これまたどでかい博物館だった。

 大英博物館に次ぐようなでっかさで、まともに見て周ると1日かかる。

 どうしても「世界中からの収奪物」という偏見を捨てられないが、これまで各地で見てきた博物館があほらしくなるほどの展示量。

 

 美術はよくわからないけれど楽しめたのが現代美術博物館のMOMA。

 なんだか不思議な映像がスクリーンに映し出されていたり、有名なマリリンモンローの絵があったり、へんな家具があったりと、芸術家という変わった人たちの頭脳構造の一端を知れる博物館。

 芸術ってひらめきなんだなあ、、、と、勝手に感心。

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 そのMOMAの裏手当たりで、黒人の当たり屋に遭遇。

 ふと道から視線をはずした瞬間、男が突然体に当たってきたと思ったら、めがねを地面に落とす。

 その場はおとなしく去るものの、2分後くらいに追いかけてきて、

「ヘイ、ユー、メガネ割れたじゃねえか。弁償しろコラ。」

 と来る始末。明らかにわざと。

 こんなアホは相手にできないと無視してるとしつこく追いかけてくる。

 それでも無視を決め込んで歩いていると、どっかへ去っていた。

 マンハッタンの公園の階段には、この黒人の兄ちゃんとおんなじような、ボロボロのジャンパーに薄汚れたニットを被っているホームレスとおぼしき人たちがたむろしていた。

 シティバンクのATM前では黒人兄ちゃんの集団が新興宗教なのか、キリストの肖像画を持ってラップで何かを歌っている。

 

 目が慣れてくると、タイムズスクウェアの光や豪勢な博物館に隠れた不穏な部分が見えてくるような気がする。

 ウォール街は驚くほど熱気が感じられなかった。