宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

ブエノスアイレス。やっと街めぐり。




 再びブエノスアイレスに舞い戻ってきた。
 そういえば観光名所を歩いていないなと思い、ガイドブック片手に周りまくってきた。
 まず向かったのは「ボカ地区」。

 ブエノスアイレスで古い、貿易でにぎわった地区であるという。
 あの有名なサッカーチーム、ボカジュニアーズの本拠地があるところだ。
 バスで中心部から20分、終点で降りるとラプラタ川が見える。
 川はおっそろしく汚れていて、ドブの臭いが漂っている。
 タンゴ発祥の地だけあって、カフェの店先ではあちこちでタンゴを披露している。 
 ボカ地区の住居は色とりどりで、ピンクや黄色の壁がかわいらしい。
 ボカジュニアーズのユニフォームを着た人々が闊歩している。
 スタジアムの近くの店先では応援歌が流れ、グッズショップが並んでいる。
 治安もかなりよろしくない所らしい。犬のウンコがそこらじゅうに散乱している。

 そこから中心部に戻り、レコレータ地区にある墓地へ寄ってみる。
 ここのレコレータ墓地には著名な大富豪や大統領、そしてあの有名な大統領夫人、エビータことエバペロンが眠っている。
 といっても予備知識はほとんどないのだけれど。
 墓地は日本のような墓石が建っているものではなくて、一つ一つがちいさな教会のような、家のような形をしており、いかにも著名人の墓、という感じがした。
 建築的に価値のあるものらしいが、自分には今ひとつよくわからない。
 エビータの墓には花が供えられており、アルゼンチン人の訪問が多く、エビータが慕われている一端をうかがい知ることができる。

 ブエノスアイレスにある中華街にも行ってみた。
 鉄道のローカル線で2駅、ベルダノ地区にある。
 ローカル線を降りると、アジア特有のなんだか雑多な雰囲気があたりを包んでいる。
 漢字が看板に並んでいて、歩く人々も多くは中華系に変わる。
 中華料理屋や食材屋が立ち並んでいて、スーパーには普段アルゼンチンのほかのスーパーでは見られない鮮魚コーナーがある。

 日本の食材も数多く売っていて、魚屋でタコを買い、日本米に近い米を買い、ふりかけのノリタマを買い、日本酒を買い、、、。
 当然、高い。ノリタマ3ドル、日本酒330ミリ8ドル、、、。
 無駄遣いはいけねえと思いつつも、日本酒の誘惑には勝てない。それにアルゼンチンの肉、ポテト攻撃にもけっこう飽きてきた。屁もよりくさくなるし。
 タコをゆでて、アツアツご飯にノリタマかけて、日本酒をクイッと、、、。
 ああ、もうすぐ帰国なのになにやってんだか、、、。

 帰国後の一発目の飯は吉野家の特朝定食やな。
 ひそかに決意した。