宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

カラファテ。氷河をしつこいくらい観る。




心地よかったウスアイアを離れ、早朝のバスで再びリオガジェゴスへ戻る。
そして昼ごろ到着し、すぐにバスを乗り換え、カラファテという街へ向かう。
カラファテは氷河を見ることのできる街だ。

この街にもフジ旅館という日本人宿があり、そこにお世話になった。
主人は日本人で、奥さんは韓国人。
お客の半数ほどは韓国人旅行者だ。
彼らはたいがい気のいい奴等だ。陽気で、日本人に好意を持っている人が多い。
竹島どうので争ってることがアホ臭くなる。

ローカルバスで片道約1時間半。
ロスグラシアル国立公園の中、世界遺産登録されているペリトモレノ氷河。
バスから降りるとやはり寒い。
駐車場から歩いて丘を降ってゆくと、木陰の間から超巨大な氷の壁が見えてくる。
でかい。山から、谷から迫り出すように氷河が迫ってきている。
まるでチューペットを絞り出しているような感じ。わからんか。

時折パラパラパラと機関銃のような音をたてて氷が水面にこぼれてゆく。
大きい氷が落ちる時は、メキメキという軋む音がなった後、ドズーーンという腹に響く音を立てる。
風の音しか聞こえない静かな空間に、この迫力満点の音響が響きわたる。
隣を見ると、欧米人が半袖シャツ1枚である。
氷河があるとこなんスけど。
そのへんあんまり分かってらっしゃらないようで。

翌日には100ドル近く払って、船でしか行くことのできないウプサラ氷河へ行った。
クルージングでなんだか金持ち気分である。
そとは氷交じりの小雨が降っている。
さすがに欧米人も長袖を着ずにはおられまい。
船から眺める氷河もこれ一興。
そそり立つ氷河を下から見上げるのは迫力がある。
なかにはへんてこな穴の空いたでかい氷などもある。

とにかく氷オンパレードである。氷河ツアーだから当たり前なのだが、2日連続で氷ばっか見てればもうお腹いっぱいである。
早々とカラファテから引き揚げ、再びリオガジェゴスへと戻り、チリとの国境に近いバリローチェまで北上することにした。
無駄が多い。飛行機使った方が得である。