宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

トレド、セゴビア。

 マドリッドを拠点にして周辺の町や村もまわってみた。

 セゴビアマドリード北西65キロにある。
 城壁に囲まれた小さな町。城壁の中には16世紀のゴシック風の巨大な大聖堂、城郭はディズニーアニメ白雪姫のモデルになったお城、世界遺産登録されているローマ時代の巨大な水道橋など、見所が詰まった御伽噺話みたいな所だった。
 水道橋はなるほどでかい。数キロ先の川から水を引いていたらしく、近年まで使われていたらしい。いまもその下を水道管が走っている。

 こんなもんがローマ時代ですか。
 相変わらず島国日本の歴史の尺度では測りきれないような技術を持っていたことがわかる。
  
 城壁の内部はロマンチックというか、なんというか、中世の香りをふんだんに残したような街並みである。
 そんなロマンチックあふれる街の広場で、寒風にさらされつつ、30男がパンをかじりポカリをすする。
 パンくずを求めてすずめの群れが30男を取り囲む。
 コリアンの若者たち5人が楽しそうにそばを通る。
 ああーーええなあーー楽しそうやなあ、、、。
 寒さというのは何故無意味な感傷に浸らせてくれるのか。
 レストランに入りたい、、、。でもサッカーの試合に金をつぎ込んだ身には贅沢なのであった。

 トレドはマドリード南南西65キロに位置しており、以前の王都でもあった。
 街は世界遺産に登録。こちらもしっかりとした城壁に囲まれている。
 ここにも巨大な大聖堂があるのだが、不覚にも聖堂内のベンチで40分ほどよだれ垂らして眠りこけてしまった。神の懐は気持ちよいのだ。

 街は同じく中世の色の濃いところだったのだが、なにぶんこの手の街並みはお腹いっぱいである。
 街の全景が見ることの出来る丘へバスで登ると、壮大な景色がお出迎えしてくれた。
 ゴヤかなんかの絵にあるトレドの絵と一致する場所でたいそうな眺めである。
 その場所に立っていると、いまにも山の裾野から大軍が現れて,城を攻め立ててゆきそうな妄想が膨らむ。あそこからは攻めれるかな。どうやって城の壁を越えてゆくかな、、、、。こんな妄想はふくらむ。
 一人だとどうしてもこうなってしまうね

 ヨーロッパはやはり誰かと一緒の方が楽しい。
 寂しがりやの自分は痛感した。
 そして次は大金を握り締めてピザもナポリタン以外を頼んで昼真っからワインをがぶ飲みしてやる。