ポカラ。夏休みの街。
毎日が夏休み。
そういう言葉でポカラを表現している人がいた。
まさにそのとおり。
タンセンからバスの屋根上に乗せられて8時間、山と湖の街ポカラは強烈にまったりしたところだ。
ハイシーズンの11月から3月くらいにもなると、8000メートル級の山を求めて世界中の人々を集める。
今は超オフシーズン。曇りや雨の日が多い。それでも時折雪の掛かった山脈が顔を出す。
旅行者が少ないからこそ、ホテルの値段は半額以下に下がり、300円も出せばいい部屋に泊まれる。静けさが街を覆っていて、ホッとするのに抜群の環境が整っていた。
メシはインドよりもはるかに種類が多く、うまい。
日本食も多く、本格的な蕎麦も食うことが出来た。
ここでの毎日は実にゆるい。
ストレスがない。
涼しくてうまい風で目が覚めて、安くてうまい朝食を食べて、バイクを借りて郊外へでかけたり、散歩をしたりする。
小物などのクオリティーも高い。興味のない僕でも、手製のバッグや、フェルトの小物、麻の洋服などの作りの細かさには驚いた。
スーパーにはなかなかうまいワインが売られており、安くて味の濃いネパールチーズや、豚肉をあてに酒盛りをした。
一日トレッキングでは素晴らしい山脈の連なりを眺めることができたし、ネパール人の家族の家でうまいメシに舌鼓を打った。
困ったくらいに旅のストレスがないのである。
ましてや日本に居たときのようなストレスとは無縁なのである。住んでみればこそのストレスはあるんだろうけど。
自分は働くのは大好きだ。
だから日本に居たときも自分なりに目標を持って仕事してきたつもりである。
旅で会う日本人達も、一様にバリバリ仕事をしていた人がほとんどだ。
しかし多くの人は燃え尽きてしまったり、ほかの世界を一度見てみたくて、やむを得ず会社を辞めて日本を飛び出してしまっていた。
なんで日本では長期休暇取りづらいのか。
なんで日本におけるハイシーズンは「会社が休みの時期」なのか。
日本とは全く異なる考え方、時間の概念が確かにある。
そんなことを実感して日本に帰って仕事するのも悪くない。
だから経営者の皆さん。
長期休暇、もっとつくろうぜ。
社員に余裕持たせてやろうや。
違う世界みてきたやつらは、きっといい仕事すると思うよ。
教育委員会、先生を旅に出してやろうや。
世界広がったら、生徒におもろいこと教えられるぜ。
今日もポカラは静かです。
写真1枚目 タンセンからポカラへのローカルバス。屋根の上に載せられる。ここからの景色絶景。
写真2枚目 ポカラの湖。ボートで漕ぎ出すこともできる。
写真3枚目 サランコットの丘より山脈を眺める。ハイシーズンだとくっきりと見えるらしい。