宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

タンセン。山間のちいさな町。





 
 坂道を登ると涼しい風が吹き抜ける。
 標高1500メートル、高原の町タンセン。
 ルンビニからさらに70キロほど北上した山間にある。
 
 首筋に突き刺さるような日差し。しかし風は気持ちよい。雲間からのぞく空の色が鮮やかだ。
 
 街を歩く。
 車が少ない。走っていてもバイクで、リキシャなどもその坂道のせいからか全く見かけない。
 インドとの国境から70キロ、トレッキングの聖地でもあるかの有名なポカラとの中間に位置しているせいか、留まる人が少ない。観光名所も全くといっていいほどなく、ツーリストの姿は見えない。 
 しかしながら、石畳の道路に、古い石造りの家々。背景の空がよくマッチしている。
 街にはネパール人の学生の姿が多い。恥ずかしそうな笑顔で「ナマステー!」と挨拶してくれるた。
 どの人たちも、人懐っこくて、しかもそれが嫌らしくない。集まってきたり、遠くからニコニコながめていたり。
 まさに「ツーリストずれ」していない人々のオンパレードだった。
 ネパールではクリケットよりもサッカーが人気のようだ。インドではほとんど見かけなかったサッカーボールを買って子供らとグランドで遊んだり、コミュニケーションを楽しんだり。
 今まで周って来た中でもっとも人に対する印象の良かった町となった。

 ホテルのテラスで連れとビールを飲む。
 ちょうど良い気温、眼下に広がる緑の絶景。夕日に照らされた雲と、光り始める月と星。
 つまみがいらねーー!ビールがうめえ!
 音楽をかけながら、4時間ほど飽きもせずに景色を眺め続けた。
 ほんま、良いところでしたわ。


写真1、2枚目  ええ景色をつまみにビール。うますぎる。
写真3枚目    坂道の多いタンセンの街並み。
写真4枚目    タンセンの学生達。美男美女多し。