宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

ある男性の話。

そとはすさまじいスコールと雷。運がいい。今夕方の4時だ。

 今日は朝5時に起きて、アンコールワットに昇る朝日をみて、いくつかの遺跡を巡った後、昼過ぎにホテルへ帰ってきた。ネットカフェに入ったところで大雨が降りだした。
 朝早くからツーリストたちがアンコールワットで朝日を鑑賞した。あいにく少し雲がかかっていたが、朝日がゆっくりとアンコールの上を通過してゆく。900年間の変わらぬ風景をじっくりと眺めた。本日はヒンドゥー教関係の遺跡をまわった。どれも900年代に造られたものなのだが、その装飾の細かさと美しさは、仏教寺院のものよりもすばらしかった。
 
 あるカンボジア人から聞いた話。
 今度8月に選挙があるらしいのだが、今カンボジアは物価がものすごく上がっている。選挙のことより、そっちが心配らしい。おかげで生活できない人が激増して、凶悪な犯罪につながっているらしい。
 土地持ちや、政府に近い人はどんどん金を儲けているらしい。不満を持つ人も多いそうだ。      「選挙ではじいてしまえばいいんじゃないの?」
 「今の政府は力があるからムリだよ、、、。」
 彼は力なくいった。
 
 食堂の席に座ると、物売りの子らがひっきりなしにものを売りにくる。食事どころではない。彼らも、学校へいっている合間に売り子をやっているらしい。生きるのに必死なのだ。
 この国は、以前クメール’ルージュのポルポトという人物によって社会的にも、経済的にも甚大な被害を受けた。彼が行った粛清で、国民の120万人が死亡した。つまり120万人処刑したのだ。それが1976年から79年まで行われた。ついこのあいだだ。いったいどんなことが行われたのか。このことはカンボジアの教科書に載っていないらしい。(あくまでこの男性の話によります。)
 
 ホテルの人や、ガイドからも、夜はかなり危ないということを聞かされた。街の雰囲気も、俺の主観ではあるけど、これまでのアジアの国の中で群を抜いてヤバそう。中でも銃器による犯罪が多発しているらしい。
 ほんとうに個人的な意見にはなるけど、女性は特に、一人で歩き回るのはよろしくないと思う。ゲストハウスでもレイプ事件が多発しているらしい。街中を歩いていて、つい早足になることがある。目線を感じるからだ。それは外国人だから、というのと少し違う。お金を出すとき神経を使う。考えすぎだという人もいるかもしれないが、なんせ、小心者なんで!

 ポルポトの大虐殺について書かれた本を買った。まずこれを読んで、首都プノンペンへ向かってみることに決めた。