宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

バンコクへのみち




昨日までラオス北部の田舎町、ルアンナムサで田舎生活を満喫していたのだが、今日日がのぼってみれば摩天楼と喧騒ひしめき合うタイ、バンコクの町並みがうつる。

バンコクへ行こうと思ったのはルアンナムサ滞在最後のよる、ビールを飲みながらふと26日にワールドカップの予選の試合がバンコクで行われるのを思い出した。日本と同じグループの、タイ、オマーンの試合だ。その時24日の深夜で、間に合うのか、チケットが手に入るのか、不確定ではあったが、とにかく行ってみようと思い立った。どんなムードが漂うのか。それだけが味わいたい。その思いのみ。

25日の朝7時、ゲストハウスをチェックアウト。国境のフェサイいきのバスは9時発、約6ドルだ。屋台で朝飯のフォーをかきこんでバスへ乗り込む。バスは小さなミニバスで、いろんな人種でひしめきあう。俺の座った後部座席には韓国人男性と少数民族ふたり、タイ人の兄ちゃんとでコミュニケーションを取りつつ山道を4時間突っ走る。到着したバス停からしばらくトウクトウクでゆくと、メコン川が見えてきた。国境だ。食堂で昼飯を食ったあと、イミグレーションへ行き、出国手続きを済ませる。小さな船に乗せられ、対岸まで3分。タイへ入国だ。
国手続きを済ませ、一旦考える。現在2時15分。ここからバンコクまでは700キロほど離れている。果たしてバスは出ているか!?
タイミングよくバイタクの兄ちゃんが前に止まった。
[バンコクまで行きたいんやけど、バス停どこ?]
[ここから二キロやで。乗りや]
20バーツを払ってバイクにまたがる。タイ国境の街を走り抜ける。地図もガイドブックもないのでラオスと違い、看板が大きく街を彩り、でっかい音楽が流れる。物質的に一気に豊かになった感じがする。
バイタクの兄ちゃんはバンコク行きのチケット売り場の目の前で降ろしてくれた。オフィスへ駆け込んでおねえちゃんに尋ねてみると、15時40分発のバンコク行きのバスがまだあった!残りの席はあと二つ!料金は660バーツ。手持のバーツを全て使ってチケットを確保した。残りの時間で、タイ版セブンイレブンでお金をおろし(ほんま、便利になったよね)、タイの地図と食糧を買って、バスへ乗り込んだ。
このバスはサービスが良かった!お茶やパン、ジュースが配られ、常駐の係員が丁寧に対応する。タイは道がきれいで、バンピングに悩まされることもなく、快適にゆけた。席もなかなか広くて、2階の一番前だったので、景色がよく見えた。横のお姉ちゃんとしゃべりつつ、早朝5時、まだ暗いバンコクへとたどり着いた。結局約850キロ程の道のりを20時間ほどで移動した。

バンコクの地図を買い、スタジアムの場所と、旅人の集まるカオサンロードの場所を確認する。しばらくコーヒーを飲んで時間をつぶし、明るくなり出した6時半、トウクトウクで30分かけてカオサンロードへ'たどり着いた。噂のカオサン。旅人がたむろする所で、会った旅人の中には毛嫌いする人もいた。バンコクへ訪れるのは8年ぶり。大学のサッカー部の卒業旅行で12人で来たことがある。俺にとっては初めての海外旅行の地なのだ。その時は周りのみんなについていくだけだった。あの頃ホテルの前を象が歩いていて、随分驚いたっけなあ。偶然おんなじ大学の女の子たちがホテルにいて、夜中にコンパやって、隣の部屋の、[俺はポリスメンだ!]っていうおっさんに怒られたり。
その頃から比べると、ずいぶん変わったと聞いている。象ももう歩いてないらしい。ほんまか?早朝のざわつきを眺めながら、ちょっとこの熱気がまた楽しみでもある。
確かにカオサンは旅人で溢れていた。モーニングを楽しむ欧米人、同じように朝たどり着き、バックパックを担いで宿を探す旅人。時に日本人も見える。俺は通りの中ほどにある、200バーツのシングルに宿を取った。
さて、試合は観れんのかな?