宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

Buy for me !!




少数民族っていっても、英語ベラベラしゃべんの!子供から大人まで。
俺と水谷君はサパのトレッキングツアーへ参加した。サパは海抜1560メートルで、ベトナムと中国の国境近くに位置する少数民族の小さな街。80年ほど前の、フランス租界時代に避暑地として使われていたそうだ。その周りにはいくつかの少数民族がすんでおり、俺らはモン族の暮らす村まで歩くトレッキングのツアーへ参加した。
道のりはなかなか激しく、崖のようなところも通ってゆく。そのぶん景色はすばらしく、段々畑も見事なのだ。行程5、6キロを、少数民族の子らがついてくる。英語でやりとりしたり、日本語を教えたり、楽しくやっていたが、村につき、食事を終えた途端、すさまじいばかりのおみやげ攻撃が!!
囲まれる囲まれる![BUY FOR ME !!]の連呼である。
これにはほんと、辟易とした。後半2時間くらい、歩きながらずっとこれやもん。

他の欧米のひとらもほんま困ってたけど、これで得られる現金収入は相当なものなのだろう。泊まった宿にはインターネットカフェのようなもんが設置されてたけど、10台くらい、全部少数民族ってこともしばしば。ネットしたり、ユーチューブしたり、ゲームしているのである。
情報化社会ってのは、便利さと、市場主義を同時に持ち込んじゃったね。彼女たちは欧米のライフスタイルをみて、日本のアニメをみて、観光客が持っているものやパソコンをみて、現金収入の少ない焼き畑を選ぶのかなあ。先進国の側からは、そこはなんにも言えない。

なんだかどっと疲れてしまって、ご馳走とビールで陽気になり、バカ話大笑いでして、がっつり寝た。

次の日、7時半のバスでラオカイへ戻り、俺はハノイ行きの列車に、水谷君は中国へ、ここでお別れとなった。短い間だったが、かなり相性のよいパートナーやったんちゃう!?おれら。ありがとうね。

列車はのろい!300キロくらいの道のりを、10時間もかけて走る。上海で乗ったリニアなら50分だ。ぎゅうぎゅうの中、お姉さんに言寄られたり、ホモに言寄られたり大変だったが、なんとか夜8時ごろにハノイへ着いたのだった。

* 3枚目、戦いに敗れた水谷君。