宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

出会いに、助けられる。



国境への道はかなり険しいとは聞いていた。
しかし、、、ここまでとは。
中国昆明から国境の街、河口までは、ざっと11時間の道のりだった。4時間程の高速道路を越えると、すさまじばかりの山道とオフロード。そこをとばすとばす!バスはつねに反対車線を突っ走り、クラクションは鳴らしっぱなし。まるでチキンレースである。車酔いする人は絶対やせます。
そんな厳しい道のりにも新たな出会いが。
休憩時間、汚すぎる便所をでると、中国人の群れの中に[地球の歩き方]と[指さし中国語]をしっかと握り締めた若者が!
その後四日間行動をともにする、水谷君との出会い。彼は富山の大学生で、休みを利用して中国、ベトナムを旅するのだという。そのモロ初心者の姿は、俺と全く同じではないか!そんな訳で、彼とはすっかり意気投合し、ともに国境を越えることとなった。

それにしても、雲南省のさらに南は、クソ田舎である。がけ崩れや剥き出しの路面はあたりまえで、山々の間には大きく畑が広がる。そこへこのバスの凶悪な運転である。途中警察に捕まっている車を見かけたが、このバスがなぜ捕まらんのか実に不可思議である。
河口の少し手前で、人民軍の兵隊みたいのが入ってきて、パスポートチェック。国境の街は思ったよりにぎやかだ。とりあえずは中国側で泊り、明日ベトナムへ突入だ。
バスをおりバスをおり水谷君を見つけると、隣の席の中国人が宿を紹介してくれるという。少々怪しみながらも行ってみると、なんや、まともなホテルやんけ。しかし、1部屋45元(700円くらい)!設備もしっかりしてるし、申し分なし。さらに街を二人でうろついていると、紹介してくれた中国人の王(わん)さんにまた出会い、その仲間3人とともに食事をおごってもらうことに。みんなでつつくタイプの典型的な中国料理は初で、かなりうまかったのだ!ありがとう、わんさん。

酒も入って、すっかりいい気分になり、二人で大笑いしながら床についたのだった。