宿屋の店主、日々のつぶやき。

旅好きが高じて宿を開業、自由な時間を求めて今日ももがいております。

歩きすぎ上海。




 僕の旅が「歩く」がテーマだとしても、やりすぎた。10キロくらい歩いたんじゃーないでしょうか。
でも、上海の地理や、街の様子、人の様子はよくわかりました。
 鉄道切符の手配を頼んでいた旅行社まで8キロほどを歩こうとおもったのですが、やはり無理っす!あきらめて途中でバスに乗りました。市バスは網の目のように張り巡らされており、バス停に行き先と、バスの便番号が表記されています。よくわからなかったのですが、まあいいやと思って乗ってまいました。
 バスの中で地図を広げ、通りとバス停の名前を目で追います。ああ、いまここか。ガイドブックには、初心者はバスはむずかしいって書いてましたが、地図が読めるひとなら楽勝です。乗る前に運転手さんの隣にあるボックスにお金を入れるか、もしくはバスのなかに切符売りのおばさんがいて、その人にお金を払うのみ。チョー簡単。料金は一律2元(32、3円)。タクシーの初乗りが11元(約180円)なので、うまく使えばかなりリーズナブルです。
 結局今日は4回もバスを使ってしまった。ちょっと上海人の生活の一端がみれました。

 上海博物館は、かなり価値があるんじゃないでしょうか!?入場料は20元(約330円)。日本語の音声ガイドは40元でしたが、つけませんでした。
 展示物は、紀元前2000年や4000年クラスのもんがゴロゴロ。7、8千年前ですぜ!考えられん!日本では所在すらはっきりしてない邪馬台国でも3世紀。1700年前です。「中国4000年の歴史」とはいったもんです。ハンパじゃないっす。陶器などは、時代順に陳列してあり、歴史の深みを感じることができます。デザインの変化や材質の変化、西洋やシルクロード貿易の影響による紋様の変化など、日本の文化にも多大な影響力を持っていたことがうかがえます。 
 特に僕は奈良に住んでて、よく博物館にも行ったもんですから、奈良時代あたりの品と、唐代の品の似た感じを見つけたりして一人で楽しみました。
 あとは、清代の美しい家具も見ものでした。

 上海の繁華街は日本とあまり変わりません。スタバやマクドが何店舗もあり、ブランドの店が立ち並び、伊勢丹などの百貨店も多くみかけます。入ってみましたが、あまりに日本と変わらないんで、20秒で出ました。
 
 途中何軒かきったねー食堂で麺類を食いましたが、かなりうまい。だいたい4元~7元で食えます。でもカレー味が多いな。
 鉄道の上海駅は人だらけ。みんなワーワー言いながら切符売場に並んでます。遠くまで人を運ぶ鉄道は人気で、なかなか席が取れないのです。そうや。中国はメチャメチャひろいんやった。自分のとった切符の行き先は雲南省昆明ですが、2700キロ、43時間もかかるのだ!2700キロって大阪ー東京を3往復弱でっせ!大阪ー神戸を25キロとすれば、60往復くらいでっせ!でかすぎて困ります。

 テレビをつけても、バスの中のニュースをみても、日本で大事になっとるギョーザのことは、ほっとんど話題にならない様子。でも街をみてると、なんだかわかる気がします。多くの文化が入り混じり、ダイナミックな歴史を歩んできて、時には西洋に、時にはモンゴルに、そして時には日本に侵されながらもたくましく復活をとげる漢民族。そのDNAから見れば、ギョーザに入ってた毒なんて、小さいことに映るのかもしれない。先に経済発展をとげた日本が、自らの胃を満たすために中国の安い人件費に頼ってるのも問題があったのかなあ。だいたい、野菜屋をやってた僕の立場からいわせてもらえば、少々の虫食いや傷みでガタガタいうんじゃねー!それをなくすために農薬を使ったら、今度は健康に悪い!?やかましんじゃ!!
 と、まあそんなに事は単純じゃないけど、一元的にものごとは判断するもんじゃないですよね。でもほんと、この問題しかり、物事を「日本」からだけで見てはわからないものも多いでしょうね。かといって、外国へ行ったから理解できるもんでもなくて、結局完全に理解はできんけど、お互いよっていくことはできるんでしょうね。
 さて、次は何がみれるだろう。旅は始まったばかりです。


コンビニで朝飯   6元
バス4回      2元×4で8元
博物館       20元
昼飯 とっぽぎみたいのんとマンゴージュース  13元
晩御飯       11元
鉄道切符      434元
手配料       120元
          
          計 612元  約10000円